歴史魂vol.6「島津義弘」予告
……だけど、もっと「退き口」の詳細を知りたいという方は……
3月6日発売の歴史魂vol.6で!!
単行本所収作のうち、ブログで発表した作品を一部復活させました。
佐竹義重(2012.03.07)
武田四名臣(2012.04.06)
竹中半兵衛
(2012.05.07)
こちらもよろしくおねがいします。

蜂須賀正勝(はちすか まさかつ)
彦右衛門、または小六の通称で有名。講談などで野伏の類のように扱われるが、実際は尾張海東郡に所領を持つ土豪である。秀吉とは旧知の間柄で、後に秀吉の寄騎として従うと、墨俣城構築作戦、金ヶ崎撤退戦、中国大返しと、秀吉のキャリア中でも極めて伝説的で重要な局面を共に乗り切り、秀吉にとって代えがたい股肱の臣となった。伊勢長島一揆平定戦で武功を上げるなど、戦場での活躍もあったが、主に外交折衝に手腕を発揮した。毛利征伐から大返し後は専ら毛利氏との交渉に従事し、黒田官兵衛とともに、領土割譲をスムーズにおさめた。その功あって、秀吉より阿波国を賜ると、即座に息子の家政に譲り引退。もはや老齢だったこともあるが、その進退には、食客として養っていた秀吉に、屈託なく部下になる道を選んだ事などから、剽軽で爽やかな印象を残している。小六が活躍していた頃までは、秀吉にもなんとなく陽気な雰囲気が漂っている。小六は軍団の重要なムードメーカーだったのではないだろうか。

黒田官兵衛(くろだ かんべえ)
播磨の豪族・小寺家の家老だったが、織田信長の伸張を観望して、主家を親毛利の方針から転換させる。その後は中国平定軍司令官の秀吉と出会い、その参謀となる。摂津で荒木村重の謀反を知ると、単身説得に向かうも囚われ、奇跡的に救出されるも跛行の身となってしまった。その後も秀吉に従い、対毛利作戦に尽力。備中高松城攻略中に信長の横死の報に接すると、即座に秀吉に弔い合戦のために上洛するよう進言する。その際「ご運が開けましたな」と暗に秀吉の天下を祝ったのは有名な逸話である。以後は抜群の功にも関わらず、豊前中津12万石に封ぜられたのは冷遇といえば言えるが、秀吉に仕えた年数的には適当なのかもしれない。一年以上の幽閉生活に耐えた不屈の精神、大返しを提案できる先見性と投機性、そして関ヶ原時の九州での大胆な活動と、全てに抜群の英雄性を感じさせる。それゆえに秀吉は「自分のための軍師」ではないと見ぬいたのかもしれない。

小早川隆景(こばやかわ たかかげ)
毛利元就の三男で、嗣子のない竹原小早川家に養子になり、更に小早川氏の本家筋である沼田小早川家の家督も襲い小早川氏を併合。以後は毛利一門として、吉川家を相続した元就次男・元春と共に、「毛利の両川」と呼ばれ活躍する。厳島合戦では村上水軍との共闘関係を築き、勝利の決め手となった。周防の大内氏の弱体化に伴い、取って代わろうとする大友氏と度々交戦。毛利氏の勢力を磐石なものにしてきたが、秀吉の侵攻の頃は、毛利家は不拡大方針を取る「古豪」となっていた。善戦するも、隆景らは和平交渉を重ね、ついに和睦を結び毛利家を守った。しかし、このおかげで秀吉も、大返しを成功させて天下人となったので、恩義に感じること篤く、隆景は五大老の一員になった。隆景もそれに応えるべく、九州征伐、朝鮮出兵と謹直な働きぶりであったが、秀吉が甥の羽柴秀俊を毛利家へ養子に送ろうとするのを、半ば強引に自身の養嗣子にもらい受けた(後の小早川秀秋)。秀吉に義理をたてながらも、あくまで毛利本宗家を守るスタンスを崩さなった。古今稀に見る名宰相である。
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コメント
>やっこ様
コメントありがとうございます!
義弘や島津氏の場合、作戦の基礎には無謀なくらいの「勇気」で成り立っている気がします。
私はあいにく三国志には疎いのですが、ちょっと調べてみると、張遼にも通じるものが感じられますね。
今後共よろしくおねがいします。
投稿: 作者 | 2012年3月 4日 (日) 10時51分
ご苦労様です!最後の石像義弘かっこいいです!
島津義弘も好きです。猛将のイメージが強いですが、泗川、関ヶ原といい、鉄砲を使いこなす姿は、智将みたいな感じもあります。三国志の張遼にどこか似てる気がします。(余談ですが、最近三国志にはまってしまいまして・・・張遼も好きです)
投稿: やっこ | 2012年3月 3日 (土) 20時20分
>masa1585様
毎度コメントありがとうございます!おまたせして申し訳ありませんでした。
やっと正月のトップから変更できました。。
こちらの方も今後共よろしくお願いします!
投稿: 作者 | 2012年3月 1日 (木) 21時43分
ようやく予告が公開されたようで、買います♪
投稿: masa1585 | 2012年3月 1日 (木) 21時28分
>bad.Ⅳh-95様
早速のコメントありがとうございます!
この逸話は、関ヶ原当時の大蔵の活躍と合わせると非常に引き立ついいお話なので、
そこは本編に譲るとしても、今回漫画にできてとても嬉しいです。
何卒よろしくおねがいします。
投稿: 作者 | 2012年3月 1日 (木) 21時07分
戦国ちょっといい話・悪い話でもかなりの注目を集めていたお話ですね。
大粒の涙に何が溶けていたか、とかは考えたら大蔵殿に失礼ですね。
投稿: bad.Ⅳh-95 | 2012年3月 1日 (木) 20時55分